月村了衛の月録

小説家 月村了衛の公式ブログ        連絡先 fidenco@hotmail.co.jp 

講演会終了

先週金曜日、講演会が無事終了しました。

お運び下さった皆様、そして関係者の皆様、

本当にありがとうございました。

差入れ、お手紙を下さった方には感謝するばかりです。

 

「質問の時間を多めに取る」と言っておきながら、私が喋りすぎて

気がつくと残り時間が少なくなっていたようです。

面目次第もありません。その点はお詫び申し上げます。

これに懲りず、また機会がありましたらどうか宜しくお願い申し上げます。

 

講演会

11/3(祝・金)に朝日新聞東京本社読者ホール(築地)にて開催します。

 

締切りが思いのほか早いので

興味を持たれた方はどうか奮ってご応募下さい。

「作家とは何か」、皆様と一緒に考えたいと思います。

また「ストーリー、プロット、そしてテーマの関係について」

など、小説を愛する方、小説家志望の方のお役に立ちそうな

話もする予定です。

ご来場の皆様からの質問コーナーにもかなり時間を割くつもりです。

 

ご参加を心よりお待ちしております。

朝日ブックアカデミー第二講演 月村了衛『半暮刻』刊行記念講演 「作家とはなにか」:(応募ページ)朝日イーポスト - 朝日新聞社 (asahi.com)

近況

□隣で新築工事が始まったので、完全夜型の私としては眠ることができず、やむなく近所にアパートを借りて、そこで寝る生活を続けているのですが、このアパートの裏でも新築工事が始まって、万事休した今日この頃です。

□現在発売中の「ダ・ヴィンチ」11月号に私のインタビューが掲載されています。

インタビュアーの門賀美央子さん、ありがとうございました。

□今月18日(ところにより16日?)にはいよいよ『半暮刻』が発売されますので、久々に各地へ書店回りに出かける予定です。また各種イベントが予定されており、壮絶な一ヶ月となりそうです。いつも応援して下さる書店員の皆様、よろしくお願い申し上げます。

□例によってウィキペディアですが、仕事とは関係のない必要があって『機龍警察』の項目を確認してみると、「龍機兵」の項目に重大なネタバレが含まれていて頭を抱えています。

未読の読者は決してお読みにならないで下さい。

また特捜部の設定が当初のものから変更されていることは本ブログでも再三言及しておりますが、ウィキペディアを執筆しようという人は、なぜかそんなものに興味がないらしく、古いままなので信用しないで下さい。

さらに申しますと、「狛江事件が突発したので特捜部が作られたわけではない」と、これまで何度明言したことか。しかし何度書いてもそう思いたい人が後を絶ちませんので、改めて明言しますが、「狛江事件」は作品世界に於いてまったく重要なことではありません。そういうことを作者の立場から言うのはどうかとも思うのですが、ウィキペディアに書かれているとそちらしか見ない人があまりに多いようで、作者には大きなストレスとなっております。

ちなみに、私のウィキも間違いや抜けが依然として多く、脱力するばかりです。

ジャーロ

現在、光文社のweb文芸誌「ジャーロ」にて『対決』を連載中なので、関係者用の紙版を頂いています。(こういう例はweb誌では珍しい)

 

なにしろ誌名が「ジャーロ」なので(どういう意味かは各自お調べ下さい)、

「よし、儂も一発イタリアンなキツイところを一発」と思わぬでもなかったのですが、

そこはソレというわけで、『対決』と申しましても、髭面のガンマンがスペインの荒野で撃ち合うわけでもなく、黒手袋の殺人鬼がローマを跳梁するわけでもなく、極めて真っ当な社会小説になりました。

(しかしいつかは同誌にて本格的且つ極めつけの〈ジャッロ〉に取り組んでみたいとも思っています)

 

さて、この「ジャーロ」誌、連載小説は申すまでもありませんが、

評論&コラム、企画ページが質量ともに圧倒的に充実していて、そのことを声を大にしてお伝えしたかったのであります。

特に現在発売中の90号は、「〈本格推理〉三十年目の真実」と題して、若林踏さんが当時の編集者や二階堂黎人さんに取材しているばかりでなく、作品リストまで付いていて、永久保存決定の一冊です。

他の評論連載も、錚々たるメンバーの素晴らしい企画が並んでいて、どのページから読み始めようかと迷ってしまうほど。

試しに目次だけでも見て下さい。「梶龍雄の学年誌付録」なんて、森英俊さんならではの仕事です。

この上は、光文社ミステリー文学館の一日も早い復活を願うばかりであります。

 

カーペット

NHK版『悪魔が来たりて笛を吹く』の降霊術のシーンで、テーブルの下に敷かれているカーペットは、私が子供の頃実家にあったものと同じだと思う。

同じカーペットは、どこの誰とも知らない人が上げているSNSの写真でもたまに映り込んでいたりするので、広く流通していたものかもしれない。

現代のドラマの小道具としてそれを用意できたということは、今でも流通しているのだろうか? それとも、リサイクルショップか何処かで買ってきたのか?

(どなたかご存じの方はいらっしゃいませんか)

いずれにしても、あの赤いカーペットを観るたびに子供の頃を思い出し、懐古的な気分になる。