月村了衛の月録

小説家 月村了衛の公式ブログ        連絡先 fidenco@hotmail.co.jp 

延期

明日29日に予定されておりました池袋コミュニティカレッジでの講座は

延期となりました。

中止ではなく延期とのことです。

詳細は私も把握しておりませんが、五月以降となるようです。

皆様にはご迷惑をおかけしております。

改めまして、お目にかかれるときを楽しみにしておりますので、

それまでどうか、皆様くれぐれもお体大切になさって下さい。

                     月村了衛

八幡くん

かなり以前にも書いた覚えがありますが、本ブログは「月録」と銘打っているので月に一回の更新で済むはずですが、逆に言えば月に一度は更新しないとならないわけで。

そこでどうでもいい話を少しばかり。

 

□これは本当に何度も書きましたが、何度書いても「近未来」と紹介されてしまう『機龍警察』の舞台は近未来ではありません。現代です。

ことほど左様に読者(と一部メディア)とは作者の言葉に興味を持たないものなのだなあと痛感するばかりです。

もっとも当初は「至近未来」と自称していたのも事実なので、自分が悪いと言えそうですが、現実の政治的腐敗が作者の想像力を遙かに超える速度で進行したため、数年前から「現代」としました。

『自爆条項』を書いていた頃は、イギリスがEUを離脱するなど誰が予想し得たでしょうか。

「ドローン」なる名称が一般化し軍事的にも日常的にも汎用されるようになろうとは。

何度でも書きますが、現実の暴力から目を逸らしてはならない。

『機龍警察』を無邪気に「近未来」と言える人は、現実を見ていないだけです。

 

□私の作品に登場する、ある種の端役が一部の読者の間では妙にウケているようです。

『焼相』の犯人とか、『暗黒市場』でガムザに殴られる下っ端とか。

そういう人物の集大成と申しますか、最高峰が「八幡くん」ではないかと思います。

「誰だそれ?」と思われる方も大勢いらっしゃることと存じます。

「八幡くん」とは、連載版の『欺す衆生』に出てきた(連載一回分)人物で、単行本化の際の改訂に伴い削除されました。

(念のため申しておきますが、書籍版の方が全体の完成度が上なのは間違いありません)

八幡くん登場回(兼退場回)で大活躍していたのが、書籍版で少しだけ登場するヤクザ「煙沢」で、哀れにも八幡くんと一緒にシーンごとカット。分量の割には変わった名前なのはそのためです。

この八幡くんの最低なザコぶりはなかなかのものでしたね。

「ケムリの兄貴」(八幡君命名)は機会があればどこかで再登場させたいと思っています。

 

追悼 藤田宜永

たった今御逝去の報に接しました。

月曜に日本推理作家協会の理事会と懇親会があり、

そのときにだいぶお悪いと伺っていたのですが、

まさかこんなに早いとは思わず、呆然とするばかりです。

藤田さんに初めてお目に掛かったのは私が『暗黒市場』で吉川新人賞を頂いたときで、藤田さんは選考委員のお一人でした。

「巻末の参考資料に『スターリンの子供たち』が入ってたけど、あれいいよねえ」

と気さくに声を掛けて下さいました。

いつも御洒落で飄々として、誰に対しても優しく温かい。

私の知る限り、みんな藤田さんが大好きでした。

私は何年修業を積んでも、藤田さんのようにはなれっこありません。

短い間でしたが、お会いする度にいくつも思い出を頂きました。

もっともっと思い出をもらいたかったと心から思います。

藤田さん、ありがとうございました。

ご冥福をお祈り致します。

                  月村了衛

 

さらば映画秘宝

映画秘宝休刊号が各地で売り切れだそうである。

喜ぶべきか悲しむべきか。もちろん後者だ。

一日も早い復活を願う。

 

ちなみに私の昨年度ベストは『ジョーカー』だ。

(忙し過ぎて殆ど観に行けないということもある)

 

御本人のお許しが出たので、どさくさに紛れて書くが、

拙作『追想の探偵』のヒロイン・神部実花のモデルは

「特撮秘宝」の小沢涼子さんである。

ベルベラ・リーンのインタビューには魂消ましたね。

小沢さんに「よく見つけられましたね」と言ったところ、

返ってきた答えが、

「あたし、人捜しは得意なんです」

そこから生まれたのが『追想の探偵』だ。

 

小沢さんの今後は未定だという。

独り夕陽の彼方に去っていくのも美しいが、

我々はいつまでもヒロインの帰還を待っている。

 

 

 

 

山と渓谷 2020年1月号

現在発売中の「山と渓谷」一月号に、

湊かなえさんと安達太良山にのぼったときの

レポートを寄稿しております。

是非ご一読下さい。

山と渓谷」に載るというのは、登山者としての私にとってこの上ない栄誉です。

生きていればたまにはいいこともあるものだと思いました。

湊さん、山と渓谷社の皆さん、カメラマンの星野さん、そして同行して下さった各社編集者の皆さん、本当にありがとうございました。

『白日』連載開始

下記の「カドブンノベル」のサイト(毎月更新)と
https://kadobun.jp/novel/new-magazine.html
1月号出ましたのニュースページ
https://kadobun.jp/news/press-release/2q10t372pwow.html
に著者コメントが掲載されております。

 

よろしくお願い申し上げます。