月村了衛の月録

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日本推理作家協会70周年 書評・評論コンクール結果のお知らせ

去る八月二十四日、最終選考会が行われ、厳密な選考の結果、

【受賞作】

野地 嘉文さん 「"カリカチュアされた変格探偵小説――『粘膜蜥蜴』"」

浅木原 忍さん「戦争小説と本格ミステリの交点――古処誠二『いくさの底』解説」


【奨励作】

荒岸 来穂さん 「見えざる悪意、形式と「光」の歪み ―貫井徳郎『乱反射』―」


と決定いたしました。
受賞者の皆様、おめでとうございます。
詳細は下記協会HPをご覧下さい。
http://www.mystery.or.jp/review/

四回にわたる募集は、私にとっても刺激的な試みでした。
こうした機会はきっとまた近いうちにあろうことと思いますので、
プロの書評家を志しておられる方は、研鑽を怠らず……というとなにやら偉そうですが、
幅広い読書を楽しみながら、次の機会に備えられんことを。

全応募者の皆様、この企画を応援して下さった皆様、
一年間、本当にありがとうございました。

猛暑お見舞い申し上げます

・とんでもない猛暑が続いております。
皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
昨日眼科に行ってきたのですが、連日の疲労のせいか、
よりによって視野検査の真っ最中に意識が飛んでしまいました。
結果にはあまり影響はなかったようですが、いろんな意味で危険を感じる今日この頃です。

・おかげさまで「週刊ポスト」に一年以上にわたって連載して参りました『東京輪舞』最終回
無事脱稿致しました。
これから単行本作業に入りますので、連載中よりも厳しいスケジュールとなります。
また「週刊新潮」連載中の『欺す衆生』もいよいよクライマックスに突入です。
最後まで全力を尽くすべく日夜執筆に励んでおります。
どうか御期待下さい。
また併行して新連載の構想を早急に数本まとめねばなりませんので、
いろんな意味で危険を感じる今日この頃です(二回目)。

・今月七日に『機龍警察 火宅』の文庫が刊行されます。
なぜ『火宅』かと申しますと、各短篇の掲載時、アンソロジーへの収録時、単行本化の際に
そのつどゲラをチェックしておりますので、比較的時間をかけずに文庫化が可能であった、
というのが理由です。
逆に申しますと、書き下ろしである『暗黒市場』『未亡旅団』文庫化のためには
一作につき最低でも三週間は必要で、現在の私の状況からすると
それだけのまとまった時間を取ることは到底不可能です。
この状況は来年以降も変わりませんので、
ご理解のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

『東京輪舞』

週刊ポストに連載中の『東京輪舞』。一年以上にわたって書き続けてきましたが、
いよいよ最終回に着手します。

昨夜は並行して執筆している週刊新潮連載の『欺す衆生』第43回を脱稿したところなので
もう全身ガタガタですが、
気力を振り絞って最終回に臨みたいと思います。

日本推理作家協会 書評・評論募集 最終締切迫る

日本推理作家協会創立七十周年記念事業の一環として開始された書評・評論募集も、
いよいよ最後の締切が近づいて参りました。
最後の締切は六月末です。

今回は常連の方から思わぬ方まで、いろんな方から力作が寄せられております。
まだ間に合いますので、ミステリに関し一家言お持ちの方は是非ご参加ください。