去る五月十一日、日本推理作家協会賞の選考会が開かれました。
選考の結果、受賞者は以下の通りです。
〈長編および連作短編集部門〉
芦沢 央『夜の道標』(中央公論新社)
小川 哲『君のクイズ』(朝日新聞出版)
〈短編部門〉
西澤 保彦『異分子の彼女』(Webジェイ・ノベル 2022/3/29配信)
〈評論・研究部門〉
日暮 雅通『シャーロック・ホームズ・バイブル 永遠の名探偵をめぐる170年の物語』(早川書房)
私は今回より長編及び連作短編集部門の選考委員を務めております。
喜国雅彦さんも私共々今回からの参加で、四年の任期をずっとご一緒することになります。
(担当部門は二年でスライドするので、私も喜国さんも再来年には短編部門と評論・研究部門の選考委員に移行します)
喜国さんと私は同じ年(第68回)に日本推理作家協会賞(喜国さんは評論その他の部門)を受賞した御縁もあり、緊張しつつ選考会に臨みました。
短編部門、評論・研究部門の選考はすぐに終わったそうなのですが、長編及び連作短編集部門は長引きました。
と申しますのも、今回はどれが受賞してもおかしくない作品ばかりで、事務局から候補作決定のお知らせを受けたときは、正直「これは難しい」と唸りました。
叶うことなら全作に贈賞したかったくらいです。
(選考の様子は日本推理作家協会の公式サイトにて後日公表される選評と選考過程をお読み下さい)
長編及び連作短編集部門の選考が長引いたのは予想通りなのですが、一つ意外であったのは、私と喜国雅彦さんの意見がほぼ同じであったということです。
これは本当に予想外で驚きでした。
ともあれ、関係者の皆様、お疲れ様でした。
そして何より、受賞者の皆様、おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。