たった今御逝去の報に接しました。
月曜に日本推理作家協会の理事会と懇親会があり、
そのときにだいぶお悪いと伺っていたのですが、
まさかこんなに早いとは思わず、呆然とするばかりです。
藤田さんに初めてお目に掛かったのは私が『暗黒市場』で吉川新人賞を頂いたときで、藤田さんは選考委員のお一人でした。
「巻末の参考資料に『スターリンの子供たち』が入ってたけど、あれいいよねえ」
と気さくに声を掛けて下さいました。
いつも御洒落で飄々として、誰に対しても優しく温かい。
私の知る限り、みんな藤田さんが大好きでした。
私は何年修業を積んでも、藤田さんのようにはなれっこありません。
短い間でしたが、お会いする度にいくつも思い出を頂きました。
もっともっと思い出をもらいたかったと心から思います。
藤田さん、ありがとうございました。
ご冥福をお祈り致します。